歯は全身の健康のみなもと
食べることは、命を繋ぐための大切な行為です。
歯は食べるために欠かせません。しっかり噛むとだ液の分泌も促されて、食べ物の消化・吸収がしやすくなります。ほとんどのものを噛んで食べるためには、20本以上の歯が必要だと言われています。
また、歯があることではっきりと快適に話すことができます。日々の会話を楽しむためにも、歯は重要な役割を果たしています。
健康に明るく長生きしていくためには、できるだけ長く、自分の生まれ持った歯を使い続けていくことが重要なのです。
歯科
歯を失う原因はむし歯と歯周病
日本人が歯を失う主な原因は、「むし歯」と「歯周病」です。
むし歯治療を繰り返すと、歯を何度も削ることになります。歯は一度削ってしまうと、元のように再生させることはできません。そのため、治療を何度も繰り返していると、やがては歯を失うことになります。
また、歯周病が進むにつれて歯を支える歯周骨などの組織は破壊されていきます。そのため、歯周病が悪化すると歯は抜けてしまいます。
なるべく削らず抜かない、歯を残す治療を
歯科医師による世界的団体「国際歯科連盟」では、削る範囲を最小限にするMI(Minimal Intervention=最小侵襲)という治療を提唱しています。
昔はたくさん削らないと詰め物や被せ物をつけられませんでしたが、最近はコンポジットレジンという素材を使うことで削る範囲を減らせるようになったからです。
当院でもその考えを取り入れ、悪いところだけを削り、健康な部分はできるだけ削ったり抜いたりしないむし歯治療を心がけています。
また、歯周病になったら、できるだけ早く治療を始めることが重要です。歯磨き中に出血するなど、歯や歯ぐきに違和感を感じたらぜひお早めにご来院ください。
歯周外科 歯周病治療のために、外科的な処置が必要なことがあります。当院では、下記のような歯周外科の治療を取り入れています。
フラップ手術 歯周病の基本的な治療の1つに、スケーラーという細い器具を歯周ポケットの中に入れて歯垢や歯石を取り除くものがあります。スケーラーが届かないほど深い歯周ポケットの場合は、歯肉を切開して根本や歯槽骨まで見える状態にしてから歯石や歯周病菌の塊を取り除きます。普段は見えないところまで徹底的にきれいにすることができます。除去が終わったら、歯肉を縫合して完了です。
歯周組織再生療法 歯周病によって失われた骨や歯の周辺組織を再生する治療法です。人工膜を被せて再生を促す方法や、歯根にジェル状の薬剤を塗る方法など、複数の選択肢があるので、お一人お一人の症状に合わせて治療方針をご提案します。抜歯しなければいけない状態でも、この歯周組織再生法によって歯を抜かなくてすむケースもあります。
フルマウスリコンストラクション
口や顎など、口腔機能を一つの単位として考えて総合的に治療をすることです。例えば歯のないところに義歯や入れ歯を入れて終わり、とするのではなく、かみ合わせや周囲の歯の機能に問題がないかチェックして、お口全体を健康的な状態にしていきます。
精密な検査を行ってお口の状態を立体的に細かく把握し、お悩みの症状や表面化されていない問題などに対して根本的な解決方法を探します。最終的には、お口全体が常に健康であり、歯や顎に負担のかからないかみ合わせが実現できて、生活の質が向上することが目標です。